つながり

 シェイクスピアの作品について 河合隼雄さんと松岡和子さんが対談されている「快読シェイクスピア」という本の中でリチャード三世について 河合さんがこんなことを言われています。
 「リチャードが初めの独白で、自分の影法師を眺めたいと言うでしょう。あの時は黒い影なんです。ところが、あまりにもリチャード自身が黒くなるから、影が白くなって良心になる。だから、最後に出てくる影、亡霊はみな良心的なことを言う。あそこがまた面白いですね。」
 本当に面白いですね。
さて昨今、良心で社会が機能するかが問われているのでしょうが
私は ついつい 良心だけでは無理ではないかと思ってしまいます。
良心の他に何がいるのか ここが考えどころなんですよね。

 「つながり」みんなひとっのつながりです。
  つながりを絶てば 何でも出来る。
 しがらみではない つながりを大切にしないとね。


追伸、
リチャードの最後の言葉は、
 「A horse! A horse! My kingdom for a horse!」
 「馬だ!馬をよこせ! 代りに俺の王国をくれてやる、馬!」 訳:松岡和子