TPP 注目される 野田総理の判断

 今 2000年1月23日 第一刷発行された11年前の「文明の衝突と21世紀の日本」著:サミュエル・ハンチントン 訳:鈴木主税 を読んでいるのですが この本の中に この様なことが書いてある。
“・・・1930年代と40年代に、日本は東アジアを征服するという一方的な政策を追求して、壊滅的な結果を招いたが、この時代をのぞいては日本は歴史的にも、自国が適切と考える強国と同盟して安全を護ってきた。
 1930年代に枢軸に参加したときでさえ、日本は当時の世界政治のなかで最も強力な軍事志向をもつ勢力と考えた相手と手を結んだのである。
 二十世紀の初めに日英同盟を結んだが、当時の世界情勢のなかでイギリスが指導的国家だということをよく認識していたのだ。
 1950年代になると、同じように世界で最も強大で、日本の安全を護ってくれる大国であるアメリカと日本は手を結んだ。中国と同じように日本も、国内政治が階層的なので国際政治の問題も階層的なものと考える。日本のある著名な学者は以下のように述べている。
   「日本人が国際社会における日本の立場を考えるとき、日本の国内モデルから類推することが多い。日本人は国際秩序を、日本の社会の内部では明らかな、縦の組織形態の関連で特徴づけられる文化の形態を外部に示すことだと考える。国際秩序をこのように見るのは、長きにわたった前近代の日中関係(進貢システム)で得た経験によるところが多い」。
 このように日本の同盟に対する感覚は「基本的には最強国との協調」だった。日本で長く暮らしたある西欧人は、これと同意見だ。日本人は「不可抗力を受け入れ、道徳的にすぐれていると思われるものと協力するのが、他のほとんどの国よりすみやかだ。 そして道徳的に不確かな、力の衰えはじめた覇権国からの横暴な態度を非難するのも一番早い」。アジアでのアメリカの役割が小さくなり、中国のそれが増大するにつれ、日本の政策もそれに順応するだろう。
 事実、すでにそれは始まっている。日中関係の基本的な問題は、キショール・マフバーニーの見るところ、「どの国が一番?」ということだ。 答えは明確になりつつある。「口に出して公言したり、了解を示してはいないが、まだ北京が国際的にかなり孤立していた1992年に、日本の天皇が中国を訪問したのは意義深いことだ」”

 以上の文面からも 多分 アメリカの高官や中国の高官 各国の指導者は日本人をこのように理解しているかもしれないと考えながら 日本国としての進路を考えないといけない 政治は毎日が岐路の連続なんでしょう。
 自衛力、資源が無い国は強国に舵を切るしかないんですね。 しかし このような日本に強国が一目おくとしたら なんだと思いますか。 その一つが 天皇 中国が訪中を望んだんです その理由は
YAHOO JAPAN智恵袋に 「天安門事件の時、中国が天皇を訪中させたらしいですが、どういう意味があるのです...」と言う質問に こんな回答がありました。
 アカ、ネット左翼の人達は知られてないですが、天皇は世界的に見て尊敬の目で見られてます。
アメリカ大統領でさえ、天皇の訪米時にはホワイトタイで空港まで出迎え、最敬礼で出迎えます。
これをするのはローマ法王エリザベス女王天皇だけです。
 さらにヴァチカン(カトリックカソリック)が認めた最もエラい人物が2人いて、1人はローマ法王、そしてもう1人が天皇です。エリザベス女王天皇には上座を譲ります。
 つまりは、天皇が訪れる事は欧米に対して最大限のアピールになるのです。
天安門事件で世界中から叩かれてた時、天皇が訪中したら「ほら、天皇が許したからこそ中国に来てくださったのですよ」と宣伝出来て、バッシングから逃れられました。要は自分達の虐殺や権利の侵害に対する非難を天皇に払ってもらった。のが真相です。
 だから、08年の北京五輪にも是非来てください。と頼んだし、韓国もサッカーW杯の時に訪韓を要請したのです。
しかも天皇の訪中や訪韓を実現させられれば、「訪中(訪韓)を実現させた男」として政治的にハクもつきます。
 日本人ですら殆ど知らないだろうけど、天皇とはそれほどの存在なんですよ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1111383961
 天皇は稲作の祭祀を司るお役目、 この稲作文化で つちかわれた日本人の思想が天皇家を継続させたと考えると
日本人のもっている思想は世界に誇っていいんだと思うのです。 野田総理には このような特性を持った日本人が考えたのだと世界が理解する決断を望みたいものです。