歯科在宅往診

 本日 在宅診療機器 デビューしたました。 
この在宅診療機器 大雑把に言いますと 一般の歯科医院にある 診療スペースで リクライニングする椅子と うがいをする所 大きなライト 以外の装備が備わっている機器なのです。 
 今まで 在宅診療に出向いても この機器がなかったので 治療の内容がかなり制限されていたのですが これで 患者さんの希望に また 一段とお応えする事が出来るようになります。

 しかし 私は 治療は出来るだけ 設備の整った診療所で行なうことがベストだと思っています。

 また 歩くのに時間がかかる老人がおられたとします。 この方が 歯科治療に自宅から診療所まで800メートルの距離を30分かけて、歩いて通院されていたとします。時には 家族の方やヘルパーさんが付き添ってこられる場合もあります。 これは大変なことです。 
だからと言って在宅往診を行なって良いものか いつも考えさせられます。 この方が頑張って歩かれることで 健康、精神面において良い結果を生みだしておられたかも知れないからです。
 サービスの使い方を吟味してつかわないと 便利の裏側には何があるのか 個人が確りと考えていかないといけないように考えます。

 今日 在宅診療させていただいた 患者さんはアルツハイマー認知症で 歩くことが難しく 車椅子の方です。 旦那様が献身的に身の回りのことをされていて、 先日は 奥様をつれて 診療に来られたのですが 旦那様も高齢で 待合室で旦那様の“ほっこり”したという 一つ息つかれる様子を見ていた受付が 何気なく労をねぎらう言葉をかけたら「ここまで来るのに 車の乗り降りなど大変なんですわ」と受付で言われていたと 私に様子を伝えてくれたので 診療が終わってから 「在宅診療にいきましょうか」とお聞きしたら 「そんなの出来るんですか もしお願いできるのでしたら 是非にお願いします」と言われたので 在宅診療することになったしだいです。